ガンって何?

当院では腫瘍の治療も積極的に行っています。


ガンとは腫瘍の中でも悪性のものを意味します。
ある細胞が秩序を失って無限に増殖し、その結果正常な組織を破壊して命を脅かします。
ガンと言っても様々な種類のものがあり、それぞれの種類によって治療法も異なってきます。治療によっては根治(完全に治ること)が望めるガンもありますし、根治は望めなくとも生活の質を落とさず、生存期間を延ばしてあげられる場合があります。
ガンに限ったことではありませんが、とにかく早期発見することが重要で、早い段階から治療を開始した子の方が治療の反応率が良くなります。
元気や食欲の低下はもちろんですが、皮膚にしこりがあるとか、口や鼻から出血しているといったことがあれば早めに受診されることをおすすめします。


⚫️どんなガンがあるの?

ガンの中にはしこりとなって成長するものと、しこりは作らずに成長していくものがあります。前者には例えば肺癌、乳腺癌、骨肉腫、血管肉腫などがあり、後者には白血病、骨髄腫などがあります。しこりなどの変化は比較的気づきやすいですが、血液のガンなどは見た目では分かりにくいため注意が必要です。


⚫️どんな検査をするの?
例えば体表にしこりがある場合、身体検査や触診を行った上で細胞診という検査を行います。細胞診はしこりに細い針を刺して細胞を採取し、採取された細胞を顕微鏡で観察することによってどのような種類の腫瘍なのかを見当づけます。場合によってはしこりの一部を切除して病理組織検査を行い、腫瘍の種類や性質を診断します。
また本人の症状と状態によって血液検査レントゲン超音波検査を組み合わせて総合的に評価します。

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⚫️どんな治療をするの?
ガンの種類によって対処法は異なってきますが、「外科切除」「化学療法(抗がん剤)」「放射線療法」が従来の三大治療です。ガンの種類によってどれが最も効果があるか異なってきますし、本人の状態によっても治療は異なってきます。現在は三大治療に加えて新たな治療も研究されており、「分子標的薬」「免疫細胞療法」「レーザー治療」等が試みられています。
当院では行えない放射線治療や、より専門的な治療が必要な場合は二次診療施設へのご紹介も行っています。

その子その子にとって何が最善なのかを考えながら、飼い主様と我々スタッフがチームとなり治療を進めていきます。