⚫手術法

乳腺腫瘍を切除する際には、乳腺付近のリンパ管の流れに注意します。
犬の場合第1〜3乳頭は腋窩リンパ節へ、第4〜5乳頭は浅鼠径リンパ節へとリンパ管が続いています。さらに第3と第4乳頭の間にリンパ管が連結していることが多いです。
 例えば右側第4乳頭付近に乳腺腫瘍ができた場合は、基本的には第3〜5乳頭を切除します。また右側第3と第4乳頭付近に同時にできた場合は右側の乳腺を全て切除します。このように乳腺腫瘍が発生した場所や数によって切除する範囲が変わります。ただし腫瘍の大きさ、皮膚の状態、本人の全身状態によっても切除の仕方は変わってくるので、よくご相談した上で切除範囲を決定します。
また卵巣子宮摘出を行っていない子は、再発を低下させる目的で同時に摘出することが多いです。